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「日々」19

「日々」19号昨日発売。 リレー連載「日々のワードローブ」今回は...恵比寿にてSOURCEを営む杉山さんご夫妻が登場です!

「日々」リニューアルを機に「日々」17号 から始まったリレー連載「日々のワードローブ」。1回目には僕と彼女が登場しました。リレー連載ということもあり、バトンをお渡しするお相手については何組か考えていたのですが、年代・世代や居住環境が大きく異なる方のほうが面白いかな〜と思って、クラシコ・ブログ 9/15/2009 あこがれ でもご紹介した鵜飼さんご夫妻に決まりました。撮影・取材は昨年の9月某日クラシコにて行なわれ、その際に次にバトンをお渡しする方についても話し合いました。「どうせなら僕も鵜飼さんも親しくしている方がいいですよね...。」ということになり、SOURCEの杉山さんご夫妻に決定。翌日ストッキスト展にて杉山さんにお会いする機会があったので,その取材の件について相談したところ快く引き受けてくださいました。
僕が杉山さんと出会ったのは約3年程前、まだクラシコをオープンして半年程の頃でした。(現在ライターとして活躍中の)加藤さんが杉山さんを案内して連れて来てくださいました。以来、杉山さんには何度かクラシコにご来店いただいて、情報交換をしたりお買い物をしていただいたりしています。まだ30代前半と僕より10歳くらいお若いですが、人脈も人徳もありとても信頼できる方です。センスもよくしっかりとしていて、僕よりだいぶ大人だな〜と思います。奥様の明日香さんにもクラシコにご来店いただいたことがありましたし、大勢の飲み会でご何度かご一緒したことがありました。とっても明るくて気さくで素敵な奥様です。SOURCEは洗練された大人のためのジュエリーショップ。上品でスノッブで,それでいて適度にカジュアルでラギッドな雰囲気も感じられる居心地のいいショップです。みなさんも是非足を運んでみてくださいね。
「日々」は一部の書店でも販売していますが,器のお店や雑貨店・ギャラリーやカフェなどでのお取り扱いが多い雑誌です。「日々」のお取り扱い店舗については、こちらで紹介されていますのでご覧になってみてください。

杉山さんご夫妻からバトンを受け取る方は...僕にも鵜飼さんご夫妻にも縁のある方になりそうです。楽しみだな〜。

「日々」19号 株式会社アトリエ・ヴィ発行 http://www.iihibi.com ¥735 2/27より発売中です。(クラシコでも販売中!)
| 23:30 |
招き猫
 
招き猫ファミリーが勢揃い。今ならとってもとっても可愛いなチビちゃんもいるんですよ〜。

クラシコにはこれまでにない程、招き猫が集まっています。先日クラシコ・ブログでご紹介した鴻巣練物人形の招き猫まで含めて総勢11匹になります。上の写真に移っているのはすべて磁器製の招き猫。大正〜戦前頃に瀬戸辺りで作られたものだと思います。一番手前に移っているのは高さ約5cmのちびっ子。手書きされていた顔の表情は消えかけていますが,とっても可愛いんです。探してもなかなか見つからないサイズだと思いますよ。瀬戸のものは丁寧に絵付けされている九谷焼きの招き猫とは違って筆が早いアバウトな感じがいいんですよね...。顔もよく見るとひとつひとつ個性があって、購入される方はみなさん顔で選んでいます。面食いの方が多い様ですが,かなりブスな招き猫を購入された方もいるんですよ。あれは絶対に売れないと思ってたんだけどな...。

谷中は猫の町として知られています。 クラシコの周辺にもGALLERY猫町、猫町カフェ29、ねんねこや、猫雑貨MEOW MEOWなどがあります。「谷中猫町巡りマップ」という地図もあるそうで、猫好きの人々も集う町になっています。特に夕焼けだんだん周辺の猫達は、雑誌やテレビでも度々紹介されており、とても人気があります。小説『我輩は猫である』に登場する我輩も、谷中の隣町である千駄木に居を構えた夏目漱石に飼われていた猫がモデルとされています。 谷中界隈は昔から長屋が多く住居が狭かったために、近所の人達みんなで猫を飼っていたらしいという話を聞きました。谷中には古いお寺も多く、ネズミが度々現れては被害を及ぼすので、ネズミ退治のために猫を放し飼いにしていたという話も聞いた事があります。
谷中が猫の町ということをまだ意識していない頃、たまたま看板猫として仕入れた招き猫が好評で、意外と早くに売れてしまいました。無くなってしまうと運気が逃げてしまう様な不安な気持ちになり、見つけては仕入れて、仕入れては売れてと繰り返しているうちに、classicoでは欠かせない商品となっていました。もちろん、歴代の猫達がclassicoにたくさんの素敵な出会いと幸運をもたらしてくれました。左手を上げている招き猫は人を、右手を上げている招き猫はお金を招くと言われています。ちなみに僕は、右手を上げている猫とは出会う機会が少なく、お金とは縁が薄いのだとつくづく思い知らされます。コレクターの方から聞いた話では、明治時代頃に東北地方などで土人形の招き猫が作られはじめ、大正時代になると瀬戸などで磁器製の招き猫が作られる様になったそうです。土人形は劣化が進むので、いい状態のものはとても少ないです。磁器は劣化が少ないので保存状態がよく、しかも土人形と比べると生産量も多いため、比較的入手しやすい様です。

下の写真の招き猫は土人形のもの。顔の部分部分は消えかかってはいるものの土人形にしては状態はいい方だと思います。明治時代とまでは言えませんが、程々古さはある様です。土人形は日本中あちこちで作られていたので,産地の特定が難しいと言われていますが、全体の形や絵付けの感じが瀬戸の磁器製の招き猫に近いので瀬戸辺りで作られたものかも知れませんね。ここのところ季節の変わり目であいにくのお天気が続きそうです。雨が降っちゃうと谷中の街はとっても静か。売上げも湿りがちです。招き猫の手でも借りたいな...。でも、招き猫に頼ってばかりいないで,僕も心を入れ替えて頑張らなきゃ〜ね。

| 17:00 |
岡本 仁「ぼくの鹿児島案内」


今日は出勤前に地元にある老舗酒店・伊勢五本店に立ち寄り、岡本仁さんの「ぼくの鹿児島案内」を購入しました...。

岡本仁さん編著「ぼくの鹿児島案内」がいよいよ発売になりました。岡本さんにはこれまでたくさんたくさんお世話になっています。僕が大好きで毎日の様に読んでいた岡本さんのブログの中でクラシコについて書いていただいたことがありましたし、ku:nelの「ただいま食事中」掲載のお話をいただき担当していただいたこともありました。岡本さんの最近のブログツイッターを読んだりする中で「ぼくの鹿児島案内」が発売されることを知り、とっても楽しみにしていました。一般的な書籍の流通を通さずに販売されると聞いていたので、クラシコでもお取り扱いできたら嬉しいな...と思っていましたが、岡本さんのツイッターの中で千駄木の老舗酒店・伊勢五本店でも取扱いが始まったと告知されていたので、クラシコでのお取り扱いについては諦めることにしました。そこで「ぼくの鹿児島案内」を伊勢五本店にて購入しようと思い立ち、今日の出勤前に三崎坂を登って行ったのですが、残念ながら伊勢五本店は千駄木に移転していました。千駄木駅方面へと戻り、須藤公園の近くにある伊勢五本店の新店舗へ。初めてうかがったのですが、とても感じよく対応していただきました。「ぼくの鹿児島案内」は上の写真の様に「大和桜のラベル」のページが広げてディスプレイされていました。伊勢五本店は焼酎の品揃えの豊富さでとても有名は酒屋さんで、「ぼくの鹿児島案内」をお取り扱いすることになったのも大和桜(焼酎)を作っている大和桜酒造との深い縁からということでした。「ぼくの鹿児島案内」の傍らには"BE A GOOD NEIGHBOR"のバッチも一緒にディスプレイされていました。「ぼくの鹿児島案内」はAmazonなどでも購入できますが、地元を愛する谷根千界隈のみなさまは是非!伊勢五本店にてお買い求めくださいね。
今日購入したばかりでまだ一部しか読んでいませんが、期待通りの面白さです。鹿児島には何度か(仕事で)訪れたことはありますが、「ぼくの鹿児島案内」には、僕が知らない鹿児島の魅力がたっぷり詰まっています。岡本さんが「ぼくの鹿児島案内」を書くきっかけとなった鹿児島のショップ・DWELLには鹿児島へと嫁いで行った彼女の親友も勤めていたそうです。不思議な縁を感じます。いつの日にか、この「ぼくの鹿児島案内」を手にふたりで鹿児島を訪れてみたい...。そして、その時には奄美大島にも。「ぼくの鹿児島案内」にも載っているPARADICE STOREとAIRYの山田夫妻にも逢いに行きたい。夢はますます膨らむばかりです。

岡本 仁「ぼくの鹿児島案内」¥1.470 有限会社ランドスケーププロダクツより発売中です! http://www.landscape-products.net

伊勢五本店 東京都文京区千駄木3-3-13 tel : 03-3821-4557 営業時間 : 10:00~19:00 日曜・祝日定休 http://www.isego.net
| 22:00 |
James Mortimer


これは...とっても美しいシャツです。James Mortimer(ジェームス・モルティマー)、アイルランドの名門が生み出しています。

James Mortimer(ジェームス・モルティマー)は1894年にアイルランド・ドネガル地方の都市バンクラナで創業されたカスタムメイドの老舗シャツ・メーカーです。1枚1枚すべてのシャツが「CRAFT=手工芸品」として作られることをモットーに、今では希少となった「上質なシャツ」のディテールを頑に守り続けています。現在はコンピューターによるデザインも受け入れてはいますが,制作方法はあくまでもクラシカルなもので、100年以上もの間親子3代にわたりその技術は脈々と受け継がれています。長年にわたり蓄積された仕立ての技術は高く評価されており、"Turmble & Asser" "Hilditch & Key" "Thomas Pink" "Paul Smith" "Margaret Howell" など錚々たるブランドの製品を手掛けてきた実績は、この老舗シャツ・メーカーに対する信頼性の高さを表しています。創業当時からのスタッフであり現在まで受け継がれているシャツ製作の基礎を築いたジェームス・モルティマー氏の名前に由来するこのブランド名は、ジェームス・モルティマー氏の多大なる貢献とその実績に対する敬意の表れです。
昨年の春から展開し始めたジェームス・モルティマーのシャツ。クラシコ・ブログではご紹介できなかったのですが、とっても好評で予想以上に早く完売してしまいました。僕自身もフレンチ・ストライプの柄を購入しとっても気に入って愛用しています。昨年秋冬にも同じデザインのシャツを展開するつもりでしたが、気に入った生地が見つからずにやむを得ず断念しました。今年の春夏向けの展示会の際には気に入った生地が幾つかあったので、その中で3素材を注文しました。その3素材のうちのひとつが今回ご紹介するギンガムチェック。1796年にイギリスで創業された老舗Thomas Mason(トーマス・メイソン)社のコットン・ブロード素材。英国王室御用達の実績もあり、最高級の綿織物を作り続ける名門ファブリックメーカーです。現在はイタリアのAlbini(アルビニ)社の傘下となりましたが、長年培われた知識と経験に最新の技術を融合し生地の開発を進めています。きめ細やかでありながら適度な張りがある素材なので洗い晒しでも皺になりにくく、チェックの柄が細かいので幅広いコーディネートを楽しむことができます。
クラシコで展開しているモデルComfort Fit B.D. POは、程よいゆとりがある着心地のいいシルエットです。着丈も程よい短さで、外に出してもバランスよく着ることができます。下の写真で分かる様に前見頃裾部分が左右共に緩やかにラウンドしてあり、柔らかな表情を生み出します。前立て下の部分からフラップを出してボタンで留める特徴的なデザインは、このモデルの魅力のひとつとなっています。襟型は立体感がきれいに出るワイド気味のボタンダウンで、ノーネクタイでも美しい表情で着ることができます。写真では分かりにくいですが,裾サイド部分にはアイリッシュ・グリーンのガゼットが付いており、ジェームス・モルティマーのシャツの目印となっています。上の写真の様にブランド名もアイリッシュ・グリーンで織られており、アイルランド人としての誇りが感じられます。
今回ご紹介したギンガムチェック素材のほかにも刷毛目素材、リネン素材でも同じモデルを展開しています。僕自身3素材共欲しくて困ってしまう程...。ドレス・シャツでありながらカジュアルに品良く着ることができるジェームス・モルティマーのシャツは、僕の大のお気に入りです。とってもとってもお薦めのシャツであります。みなさんにも着てもらいたいな...。

Jemes Mortimer Comfort Fit B.D. PO Thomas Mason Gingham Blue Size : 36 (S)/ 38(M) / 40(L) Made in Ireland

| 23:00 |
Norah Jones, "livefromaustintx"
 
Norah Jones "livefromaustintx"(LP) をゲット。 うっわ〜っ、こりゃやべっ! 聴いているだけで鼻血出そう...。

ノラ・ジョーンズについては、2010.02.08 クラシコ・ブログ Norah Jones "THE FALL"にてご紹介したばかり。最近はノラの魅力にすっかりハマってしまい、クラシコのBGMはノラ一色になっています。おまけに調子に乗ってもう1枚アルバムを手に入れちゃいました。2007年6月14日に行なわれたライブを収録したアルバム"livefromaustintx"。DVDとアナログ・レコードだけ発売されている様です。"Don't Know Why"、"Come Away With Me"など大ヒットしたシングル曲も含めて18曲も収録されており、ファースト・アルバムからサード・アルバムまでのベスト盤的な内容になっています。しかもプレミアム音質のハイクオリティーな180g重量盤LP2枚組。アナログ盤なのに音がめっちゃ良くって、歌も曲も文句なしに最高!おまけにノラのMCが可愛いのなんの。音だけでも鼻血出そうなのにDVDで画像まで観たらどんなことになっちまうんだろうか...。でも、やっぱDVDも欲しい!買っちゃおうかな...。

Norah Jones, "livefromaustintx" 2008 New West Records. Los Angels CA America.
| 17:00 |
2010.02.23


今日は火曜日,店休日。2月は毎週展示会の予定がぎっしり詰まっています。今日も午前中から出掛けてほぼ1日展示会まわりでした。Jabez Cliff 、Gloverall、EverestIndividualized Shirts、filMelangeなど...定番的に、あるいは継続的に展開しているものの展示会が多かったので、ハードな日程の割には気持ちに余裕をもって廻ることができました。新規の仕入れ先の展示会も1件だけ行ってきました。詳しくはまだ内緒ですが、秋冬から展開する予定です。今日は4件の展示会を廻りましたが,一番僕のテンションが高まったのがANDERSON'S OF SHETLANDのフェアアイル柄のセレクション。たくさんの編み地の中からまずは上の写真の6柄をセレクト。(上の写真には写っていない)昨年展開したフェアアイル柄は継続する予定ですが、この6柄の中から更に1柄だけを選びました。僕がどの柄を選んだのか...みなさんには分かるかな〜、分かんね〜だろな〜。これで今年の秋が更に楽しみになりました。乞うご期待!
| 23:00 |
MILITARY Chino Trousers Pants

GUNG HOに追加注文していたチノパンツが入荷。織りネームは"MILITARY"だけど、正真正銘 GUNG HOメイドですよぉ〜。

2009.12.21クラシコ・ブログ"GUNG HO Chino Trousers"でご紹介したチノパンツは34・36インチ以外は間もなく完売してしまいました。「どこにも有りそうだけど、探すと意外にない普通っぽさ」と「お値打ち感」、そして「それでもメイド・イン・USAなんだよね....」というあたりが人気の理由なんでしょう。特別お洒落でもないし、縫製だって綺麗じゃないし、生地だって上等じゃない。でもそれでいいんです。もともとチノパンツってそれが原点なんですからね...。とても好評だったので昨年末に追加注文をしておきました。サイズによって織りネームが付いて来なかったりとかトラブルもありましたが、何とか問題も解消されて再入荷してきました。
GUNG HO(ガンホー)はアメリカ・テキサス州のアパレルブランド「アールズアパレル」の中で、ワークウェアのラインとして誕生しました。アメリカ軍から正式に注文を受けて生産を行っており、その品質は本格派であります。ワークウェアの生まれということもあり、確かな作りと低価格が魅力的です。様々なショップやメーカーからの別注を受けていることもあり、デザイン力にも磨きがかかり、ファッション通からも指示されています。ガンホーでは幾つかのモデルを生産してますが、ファティーグ・パンツと並んで代表的なモデルがこのチノパンツでしょう。シルエットは細すぎず太すぎずストレートなラインです。股上も浅からず深からず、普通な感じが実にいいんです。ジップ・フロントということもあり、老若男女幅広い方にも抵抗なくはいていただけることと思います。生地感は若干薄めですが、寒がりの方じゃなければ1年中ご愛用いただくことができます。特別な日のお洒落着ではなくて、毎日でもはいていただきたいパンツ、それがGUNG HOのパンツなのです。気になる方は...クラシコ・ニトリ・あえ〜ず・IKEA♪(パクリ?)

Militaly Chino Trousers Pants ¥7.140 Beige Size : 28 / 29 / 30 / 31 / 32  Made in U.S.A.

| 23:00 |
SAINT JAMES Ouessant


いよいよ復活の兆しあり。SAINT JAMES Ouessant、お洒落なお客様達がふたたび着始めていますよ!

あるおばさまが言いました。「商売のこつはタンスの中のものを捨てさせることよ!」様々なビジネスで成功を収めたと言うおばさまは、僕のためを思って助言してくださったのだと思います。彼女がどれだけの成功を収め,どれだけの財産を蓄えて悠々自適な生活をしているのか...なんて僕にはまったく興味はありません。どれだけ富を蓄えていようが,僕には彼女が幸せな人生を送っているとは思えませんでした。ビジネスの成功と引き換えに,きっと大切なものをたくさん捨ててきたのでしょう。生き様や人格はその人の顔や佇まいに表れるものですから。そのおばさまのアドバイスは確かに正論なのでしょう。日本の高度経済成長を支えていたのは大量生産・大量消費の時代なのでしょうから。でも、いくら正論であっても僕にはその道を歩む気持ちにはなれません。ファッション業界はその発展のために、たくさんのものを犠牲にしてきました。その変遷を間近で見てきた僕は、ファッションというものにはうんざりしていました。だからクラシコをオープンする時にはファッションを提案するつもりはありませんでした。ファッションではなく暮らしのための道具のひとつとしてのclothes(クローズ)を展開していこうと思いました。3年半程経った今では、その頑さは幾分和らぎましたが,根本的な部分では変わっていないつもりです。
約20年程前からの約10年程、SAINT JAMES(セント・ジェームス)は大流行の時期でした。僕がHARRISS(ハリス)というフレンチカジュアル・ブランドの営業をしていた頃だったので、そんな時代を近い位置で見続けていました。当時僕自身もセント・ジェームスを持ってましたし、愛用していました。その後の約10年程、僕は転職して代官山のショップを中心として仕事をしていました。代官山にはセント・ジェームスのフラッグ・ショップがあったので、やはり近い位置でセント・ジェームスの動向も感じながら仕事をしていました。お洒落な人達に愛されていたものが、やがて流行し絶頂期を迎えて誰でもが着る様になり,その末にお洒落な人は離れていき雑誌の掲載も少なくなり,いつの間にか終わったブランドの様に扱われてしまう。そうして日本ではたくさんのブランドが忘れ去られていきました。それが日本のファッション業界の切ない現状なのかな...と思います。
クラシコをオープンして1年半程経った頃、友人の紹介でセント・ジェームスを取り扱いすることになりました。流行り廃りとは関係なくクラシコに必要なアイテムのひとつとして展開していきたかったのですが、自分が予想していた以上にお客様からの支持が得られず,セント・ジェームスの置かれている状況の厳しさを目の当たりにしました。それでもコンスタントに購入し続けてくださる貴重なお客様もいたのが嬉しい限りでした。一度は展開を辞めようかとも思いましたが,我慢しながら続けてきた甲斐があった様です。僕がこんなお客様に着ていただきたいな...と思う様なお客様がパラパラとご購入いただく様になりました。

SAINT JAMES(セント・ジェームス)は、1889年フランス北部ノルマンディー地方のセントジェームス市に創設されました。産業革命後の19世紀の中頃、それまでは手仕事で行なわれていた紡績・染糸業は当時のセント・ジェームス市長によって工業化され、地域の主要産業となる繊維業の一端を築きました。モン・サンミッシェルの牧草で育った羊からとれる良質の羊毛を使用して地元漁師や船乗り達の仕事着となるマリンセーターが生み出され、それが現在のセント・ジェームスを代表するモデルOuessant(ウエッソン)の原型となりました。ノルマンディー沖にある島の名前に由来するウエッソンは、海の暮らしから生まれた実用的なデザインであり、創設以来100年以上に渡ってほぼ原型のまま作られ続けています。改良する余地がない程に完成度の高い製品などです。ウエッソンに使用されているコットン素材は目が詰まっていてとても丈夫です。着込んで何度もお洗濯を繰り返すことによってだんだんと風合いも増して,着る人の身体に気持ちよくなじんでいきます。フランス国内にある本社工場では常に一定の高い品質をたもつことができる様に、糸の選定・紡績・染色・編み・縫製に至るすべての工程が細部まで厳密に管理されています。

みなさんのタンスの中にセント・ジェームスは眠っていませんか? まだ着ることができるなら,お洗濯をしなおしてまた着てみませんか? 僕はボタンダウンのシャツの上にウエッソンを着てみようかなと思っています。上の写真の様にGUNG HOのファティーグ・パンツを合わせようかな...。春はもう近くまできている様です。ムズムズ、むむっ...花粉症かな? ウ・ウ・ウ・ウエッソォ〜ン! 


SAINT JAMES Ouessant ¥9.450 Ecru/Bic 3 , 4 , 5  Neige/Gitane 4 、Neige/Marine 0 、Acier/Perle 3  Made in France.

| 23:00 |
Petite Paris Yanaka


atelier de florentinaがオープン。4軒揃って谷中の新名所になりそうですね。六本木ヒルズ? 丸ビル? 谷中も負けちゃいないよ!

谷中2丁目・へび道沿いに旅ベーグルがオープンしてから早いものでもう2年になります。松村夫妻の人柄とキャラクター、素材にこだわったもちもちベーグルの美味しさは谷中のみならず全国に広がり、今では行列のできる人気店になっています。旅ベーグルに続くように、やがてdou dou(ドゥドゥ)とmais(マイス)がオープン。dou douは柴崎葉子さんが営むセミオーダーのブラウスのお店。柴崎さんの人柄とセンスの良さに惹かれて、dou douファンは着実に増えている様です。maisはオリジナルの革小物のショップです。岐阜に本拠地を置く会社が運営しています。クラフト感あふれるお手頃な革小物はとても人気です。上の写真,奥から旅ベーグル、mais、dou douとつづき、一番手前には以前は「たまえちゃんち」というスナック?が営業していました。「たまえちゃんち」という名前はとても印象的で惹かれてはいましたが,結局一度も入ることがないまま閉店してしまいました。その地に先日オープンしたのがatelier de florentina。フランスの焼菓子フロランタンの専門店です。小さな店内で焼かれるオリジナル・フロランタンはとってもキュート。そしてとっても美味しいです。僕の周辺ではすでに話題になっています。詳しくはまた別の機会にご紹介しますね。
atelier de florentinaのオープンによりこの4店舗の壁がすべて白くなりました。小さくて可愛いショップが4店舗が並んだ雰囲気は...谷中の中のパリ?かな...。でも小さいパリだからプチ・パリ・ヤナカな〜んちって。

atelier de florentina 東京都台東区谷中2-5-14 tel : 03-5834-8981 http://www.atelier-de-florentina.com
dou dou                  東京都台東区谷中2-5-14 tel : 03-5834-8300 http://doudou.chips.jp/
mais                        東京都台東区谷中2-5-14 tel : 03-3821-0654 http://www.mais-shop.com/nezu.html
旅ベーグル               東京都台東区谷中2-5-14 tel : 03-5814-3772 http://www.tabibagel.net/

それぞれ、営業日・営業時間などが違います。詳しくは各店舗のホームページ・ブログなどでご確認ください。
| 23:00 |
Nobuyuki Nakajima
 
今夜はクラシコ閉店後、青山SPIRAL RECORDSへ直行。"夜の演奏会"VOL.1、素晴らしいライブを満喫しました。

青山SPIRAL内にあるSPIRAL RECORDSは、以前からとても好きなレコード・ショップでした。表参道・青山界隈を訪れた際には、度々立ち寄って試聴をしては、気に入ったアルバムを購入していました。2009.04.01クラシコ・ブログ Miyuki Hatakeyama with Jesse Harrisの文章中にてSPIRAL RECORDSについてご紹介したところ、SPIRAL RECORDSの山上さんからお礼のメールをいただきました。お近くにお住いの山上さんには,それ以来クラシコに度々お立ち寄りいただくようになり、情報交換を交わしています。畠山美由紀さんのレコーディングやライブにも参加しているピアニスト・中島ノブユキさんのアルバムもとても素敵だから聴いてみて欲しいと、山上さんからお薦めいただいたこともありました。そして数日前、SPIRAL RECORDS presents "夜の演奏会" VOL.1 中島ノブユキ インストア ライブ へのお誘いメールをいただきました。20:30からのスタートだったので、クラシコ閉店後に駆け付けても充分に間に合うと思い、うかがうことにしました。青山SPIRAL1階入り口付近にあったSPIRAL RECORDSが2階のSPIRAL MARKETの中に移動してからうかがうのは初めて。商品の陳列スペースがやや狭くなって少し寂しい気分になりましたが、逆にユーティリティー・スペースが広がったことにより今回の様にインストア・ライブができるようになったのだそうです。なるほど...納得。SPIRAL RECORDSインストア・ライブ"夜の演奏会"VOL.1は、明日公開の角川映画「人間失格」のサウンドトラック発売を記念したスペシャルライブ・セット。映画監督である荒戸源次郎さんが、中島ノブユキさんのファースト・アルバムを聴いて中島さんの音楽を気に入り、「人間失格」という映画を作るにあたって映画音楽を作って欲しいと中島さんに依頼をして、実現に至ったのだそうです。
そして,いよいよライブ。早めの時間に到着したこともあり、最前列にあるスツールに腰掛けてゆったり聴くことができました。最初は中島さんのピアノソロで数曲。映画音楽ということもあり曲が始まってもすぐ終わってしまい,みんなどんな反応をしていいものかという感じでしたが、中島さんの穏やかで優しいMCも交えながら徐々に会場の雰囲気も和んでいきました。バンドネオンの北村聡さんが加わり、ふたりで数曲。その後聖歌隊カントゥスも加わり数曲。そして"「人間失格」のメインテーマ"の演奏でライブは終わりました。ふだんピアノ曲などは聴く機会がない僕には詳しいことは分かりませんが、とても心に沁みました。音楽の保つ力の大きさを感じたライブ、素晴らしかったです。映画「人間失格」も観に行きたくなりました。ライブの後には、「人間失格」の映画音楽CDと中島さんのファースト・アルバム「エテパルマ」を購入し、中島さんにサインをしていただきました。その際に山上さんが間に入って中島さんをご紹介していただき,短い時間でしたがお話しすることもできました。中島さんは人柄もセンスも素敵な方でした。
SPIRAL RECORDSインストア・ライブ"夜の演奏会"VOL.1、聴くことができて本当によかったです。今後も"夜の演奏会"は続いていく様なので,楽しみにしています。山上さん、お誘いいただきまして、ありがとうございました。
| 23:00 |
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