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白木屋中村傳兵衛


「いつもきれいにしていますね〜」ってよく言われます。でもそんな時、いつもドキッとしてしまいます。

代官山のショップに勤めていた時には、毎日時間を掛けて掃除をしていました。ふたりで勤務することも多かったので、分担して掃除する事もできました。classicoをオープンしてからも、できるだけ早く出勤して頑張って掃除をしていましたが、時が経つにつれて朝の用事も多くなり、充分には掃除ができなくなっていました。

とても几帳面できれい好きな性格に思われがちなのですが、実は自分は掃除が好きではないんだと、最近になって実感しました。これでは、いかん!と心機一転。自分自身に気合いを入れたいという気持ちもあり、お掃除道具の取扱いを考えてみました。

classicoで扱っていくべき箒とはどんなものだろう? しばらく思案の日々が続きました。あちこちに行く度に、箒を見て歩いていた様な気がします。そんな中で、一番に気になったのが、信頼出来るお店でも扱っていた「白木屋中村傳兵衛商店」の箒でした。台東区谷中という町で商いをするお店として、自分が選ぶ箒はこうあるべきではないのかと徐々に気持ちが固まりました。

店休日のある火曜日、思い立って京橋へ。白木屋中村傳兵衛商店へと辿り着きました。
思い描いていたイメージとは違い、かなりこじんまりとしたお店でした。入店して数秒間店内を見渡しただけで、僕の気持ちは確信へと変わりました。間違いはないと。本物にしか醸し出す事が出来ない風格やオーラが感じられ、心が満たされました。

突然の訪問にも関わらず、とても心地よく丁寧にご対応いただきました。高ぶる思いを抑えながらお取引のお願いをし、快く受け入れていただきました。担当していただいた高野さんは、とても親切に丁寧に説明してくださいました。その説明を聞きながら、さっそく取扱い商品を選ばせていただきました。

「白木屋中村傳兵衛商店」は天保元(1830)年に銀座で創業し、その後商人の街京橋に移り、江戸末期から箒を作りつづけている老舗です。江戸中期頃から畳の住居が普及していく中、ホウキモロコシの江戸箒は畳に適した江戸前の箒として生まれました。

江戸箒、小箒などについては、また改めてご紹介させていただきます。


上の写真で手に持っている箒は、アレン箒と言います。両国の職人さんが一本一本手作りしている白木屋中村傳兵衛商店特製の箒です。一般に出回っているものよりは2〜3割程量を多く、また穂先が広がりにくい工夫もしています。アレンとは、海外でとれる「シュロ」のことで、耐久性もあり適度な柔らかさとキメの細かさのバランスがとれています。ベランダ・玄関・マンションの階段回り等には、このアレン箒が向いています。


「掃印」との出会いは約2年前でした。新宿のOZONEにて開催された展示会では、色々な工芸品などが紹介されていたと思います。展示会の中で最も惹かれたのが「掃印」の商品でした。最初は傘の柄の形をした箒や革の持ち手の付いたバケツに目がいったのですが、伝統を踏まえてシンプルに作られたこの前掛けが一番心に残りました。

この前掛けはたいへん丈夫な帆布でできています。不要になった帆船の帆で作られており帆前掛けといいます。さまざまな作業から衣服や身体を守るものとして、受け継がれてきました。上部左右にはポケットが付いており、ちょっとした掃除用品を入れておく事ができます。腰に巻くと気が引き締まり、気合いが入るのです。

「掃印」の商品をデザインした大治将典さんは、伝統的なモノや、古くから使われてきた素材を生かし、手を加えるのを最小限度にとどめた「生活が少しだけスムーズになる、ちょこっとだけ気を使っているもの」のデザインを心がけているのだそうです。 生活の中で隠されがちな掃除道具を身近に置ける仕組みや、身近に置ける良さを持つようにと、「そばに置いておきたくなる」をテーマにしてデザインされた掃除道具のブランドなのです。


白木屋中村傳兵衛商店にてご対応いただいた高野さんは、とても爽やかな好青年でした。Tシャツにジーンズがとてもお似合いでした。そして腰にはもちろん「掃印」の前掛けがキリリと巻かれていました。

今は、僕もこの前掛けを腰に巻いてお掃除をしています。高野さんの様に凛々しくキリリ! とはいきませんが。
みなさんも一緒に巻き巻きしませんか?

アレン箒長柄 ¥1.260(アレン箒短柄 ¥1.050もあります)、掃印前掛 ¥3.675

「白木屋中村傳兵衛」については、こちらをご参照ください。http://www.edohouki.com/
| 19:00 |
CANVAS & CLOTH Finale


CANVAS & CLOTH in classicoが無事終了しました。

今回のCANVAS & CLOTHは、ホワイト、サンドベージュ、カーキ、インディゴ、チャコールの5色を中心とした、シックで統一感のあるコレクションとなりました。新しい提案となるオーガニックコットンシャンブレーのシリーズもとても着心地がよく、好評だった様です。着る事は出来ませんが、リネンチュニックが僕のお気に入りでした。

台風13号の襲撃が何より心配でしたが、思っていたよりも足早に通り過ぎてくれたのが幸いでした。
初日はお天気も回復して、沢山のお客様にご来店いただき、大盛況でした。
2日目は午後からあいにくの雨となりましたが、沢山のお客様にご来店いただきました。

アメニモマケズ、風邪ニモマケズ、もろもろの誘惑にも負けず、CANVAS & CLOTH in classicoに来店いただきました皆様に心より感謝いたします。ありがとうございました。
| 09:00 |
CANVAS & CLOTH Preview


台風13号、いよいよ東京襲来ですね! 激しい雨音が聞こえてきます。大きな被害が起こらない事を切に願います。

先日classico blogにてお知らせいたしました様に、明日、明後日(9/20~21)、CANVAS & CLOTH in classicoが開催されます。
今日のclassico閉店後に展示会の設営をいたしました。写真が展示の様子です。

先日、鎌倉BORN FREE WORKSにて行われたCANVAS & CLOTH in Kamakuraは大盛況だった様です。

CANVAS & CLOTH in classicoは、昨年に続いてあいにくの天候となりそうです。
「アメニモマケズ、カゼニモマケズ」皆様のご来店を心よりお待ちしております。
| 23:58 |
Jabez Cliff


「一番classicoらしい商品は何ですか?」って聞かれたら、たぶん「Jabez Cliffのベルトかな。」と答えるでしょう。

Jabez Cliff(ジャベツ クリフ)は1793年に創業され、200年以上に渡って皮革工芸をファミリーの伝統として守り続けているイギリスの馬具メーカーです。最高品質の皮革や材料を使って熟練した職人が丁寧に作っています。1990年には製品の質の高さが認められ、英国王室御用達の証がエリザベス女王2世より授与されました。

出会いは約20年程前。最初に勤めた会社で取扱いしていました。質実剛健なこのベルトを気に入り購入し、20代前半の数年間は愛用しました。ベルトには当時僕の営業担当していたブランドの刻印(HARRISS Made in England)が入っていたと思います。

まだ若かりし頃、雑誌で一流品と紹介されるブランドに憧れがありました。20代後半になり、背伸びをしてJ&M Davidsonのベルトを購入しました。それ以来、どこか得体の知れないファクトリーブランドのベルトは忘れさられ、J&M Davidsonのベルトを愛用する様になりました。

29歳で転職。ちょうどJ&M Davidsonのベルトもくたびれてきた頃でした。勤めていたショップで憧れのブランド、Henry Beguelinを取扱う様になりました。Harriss、Hemisphereの先輩方がみな愛用していた憧れのBeltを購入できる機会に恵まれました。発注後、半年程待ってついに購入しました。以来30代の大半はそのベルトと共に過ごしました。

classicoをオープンして間もなく、ある仕入先の事務所にて、Jabez Cliffのベルトと再会しました。(もっとも、Jabez Cliffの名前はこの時に知ったのですが)そして20代前半の頃、気に入って愛用していた事を思い出し、classicoにて扱う事となったのです。
やがて顧客さんの間で評判はすぐに広まり、classicoには欠かせない商品となっていったのです。

このところ、猫も杓子も値上げ!値上げ!便乗値上げのラッシュです。どこかで誰かが、ウッシッシと微笑んでいそうですが。
そんな中、もともと良心価格のJabez Cliffは来春も値上げしないそうです。高くていいベルトは世の中に幾つもあるでしょう。
でもイギリスのクラフツマンメイドで1万円以内で買えるベルトがほかにありますか?
毎年の様に値上げしている、どこかの誰かさんに聞かせてあげたい話です。

このスティラップレザーは、鞍(くら)と鐙(あぶみ)をつなぐ革なので、一般的な革よりも厚くて丈夫なのが特徴です。厚さは約5ミリもあり、最初のうちはベルトの穴に留めるのも、ループを通すのも容易ではありません。愛用し続けるうちに、少しずつ馴染み、やがては究極のパートナーの様になるのです。

べルトのホールに1から5までのナンバーが刻印してあるのが、Jabez Cliffのベルトの目印です。鐙の高さを左右であわせるための(馬具用品の)名残なのだそうです。

革のベルトは、いつもバックルを留めている部分の革がどうしても薄くなってしまう為に、永久に使い続けることが難しいものです。このベルトは、その革の厚みからもかなりの耐久性があり、おすらく20年以上の使用は可能だと思います。

シンプル&ベーシックなデザインであり、ベルトの幅も28mmと万能なサイズを選んでいます。チノパン、ジーンズとの相性はもちろん最高ですが、スラックスやスーツでもコーディネートできる究極のベルトと言えるでしょう。

そのJabez Cliffのベルトが久し振りに入荷いたしました。入荷数が限られていますので、お早めにどうぞ。
(次回の入荷は来年春の予定です)

Jabez Cliff Stirrup Leather Belt ¥8.925  Clolor : Black / D.Brown / Tan  Size : 30 / 32 / 34 inches


P.S. 
カリスマスタイリスト ソニア パークの「ソニアのショッピングマニュアル2」でもJabez Cliffのベルトは 大絶賛されています。

P.S.
僕の大好きなブログtriple mo'fablogにてclassicoとJabez Cliffについてご記載いたきました。ありがとうございました。
fablog.tumblr.com
| 23:30 |
CANVAS & CLOTH 2008


昨年9月、classicoにて初めての展示会を開きました。
神奈川県藤沢市在住のデザイナー、木下すがこさんのCANVAS & CLOTH展です。

CANVAS & CLOTH展は、それまで茅ヶ崎のkalokalo houseにて行っておりましたが、
東京のお客様からのご要望も多かったため、東京での展示も検討されておりました。

木下さんは、フリーのデザイナーとして活動しており、僕が以前勤務していた会社の企画生産も担当していました。
classicoをオープンしてから、数回ご来店いただき、民藝の器などをご購入いただきました。

classicoは、shopの基盤づくりの為にオープンから1年間は通常営業に専念いたしました。
そして、オープンから一年を迎えようとしている頃、木下さんの東京での展示場所として、
classicoがいいのではないかという友人からの提案がありました。

キャリアも積み重ねており、以前より親しくしている木下さんの展示会という事で、
はじめての展示会開催でも何とか実現に漕ぎ着けたのでした。

9月中旬の土日でしたが、生憎の雨。
それでも沢山のお客様にご来店いただき、成果を上げる事が出来ました。
昨年ご来店いただきましたお客様には、とても感謝しております。ありがとうございました。
(下の2枚の写真は昨年の展示会の写真になります。)


昨年秋に続きまして、classicoにてCANVAS & CLOTH展を開催いたします!

昨年も好評だった帆布製のブルゾン、コート、パンツ、トートバッグ、麻のシャツ、ジーンズなどに加えて、
オーガニックコットンのセルビッチシャンブレーによるコートやパンツも提案いたします。

CANVAS& CLOTH展はセミオーダーの展示会です。
サンプルをご試着していただき、寸法等を確認後修正し、ご希望の型、色、サイズにてご注文をいただきます。
ご注文に応じて、木下さんが1枚1枚丁寧に製作し、来年早春にお渡しいたします。

はじめてのお客様も是非一度お試しいただきたいと思っています。
皆様のご来場をお待ちいたしております。


CANVAS & CLOTH in classico
Production on orders 7th Exhibition

2008.9.20(sat) ~ 2008.9.21(sun)
open 12:00 ~ 19:00


なお、classicoでの展示会に先駆けて鎌倉のBORN FREE WORKSにおいて展示会が開催されます。
詳細については、こちらをご覧下さい。www.bornfreeworks.com

ちなみに、上の写真のおじさまはBORN FREE WORKSのお隣にあるソーセージ屋さんのマスターだそうです。
CANVAS & CLOTHのコートがとてもお似合いですね。



| 19:00 |
9/3(水)営業時間について


こんにちは。
猛暑の夏が終わり急に秋めいて、雨が降ったりやんだり、
雷にゲリラ雨、そして今日は残暑がぶり返し、
不安定なお天気が続いていますね。
体調管理に気を付けましょう!

classicoよりお知らせです。
9/3(水)は展示会立ち寄りのため、16:00からの営業になります。
皆様にはご迷惑をお掛けいたしますが、よろしくお願いいたします。

ほかの日は、通常通り営業しております。
招きにゃん太郎と共にお待ちしておりますにゃ〜ぉ。
| 19:30 |
Baileys


「ELLE DECO」 No.85 AUGUST 2006(エルデコ日本版 2006年7月上旬発売)は、とても刺激的でした。
classicoをオープンする1か月程前だった事もあり、自分の目指すショップの見本がここにある!とドキドキしながら読みました。

「英国で見つけた、なつかしい生活道具」という特集で、イギリスの幾つかのショップが紹介されていました。
中でもBaileysとLabour and Waitの2店舗は、僕の理想とするショップのイメージにかなり近かったのです。

2007年秋、Baileysの商品を日本で取扱いしているるvivo va!さんと出会いました。
イメージしていた通り、シンプルでお手頃なヨーロッパの日用品の数々。早速展開する事になりました。

2008年1月中頃、10日程お店を閉めてイギリスとフランスに行ってきました。
アンティークや雑貨の仕入れが主な目的でしたが、憧れのショップBaileysとLabour and Waitを訪れる事も大切な目的のひとつでした。そして、そのどちらも実現する事が出来ました。(Labour and Waitについては、また別の機会にご紹介いたします。)

当時、姉夫妻がイギリスのミルトンキーンズという郊外の町に住んでおり、イギリス滞在中は姉夫妻の家にお世話になりました。
ロンドンの仕入れは、僕ひとりで電車や地下鉄を乗り継いで廻りましたが、郊外の小さい町は、姉が車で案内してくれました。
郊外のアンティークショップはロンドン市内にはない掘り出し物が眠ってます。思わぬ出会いがあったりしてとても楽しいです。

Baileysは、姉夫妻の家から車で3時間もかかる場所にあり、行くことが出来なくても仕方がないと諦めかけていましたが、義理の兄が会社を休んで連れて行ってくれました。義理の兄には、いつもお世話になってばかりです。感謝の気持ちで一杯です。

イギリス中部のミルトンキーンズから西へ向かい3時間、もうすぐウェールズという場所にBaileysはあります。
周囲には住宅もほとんどなく、のどかな牧草地が広がっています。


マークは大工の見習いをしながら好きなものを買い集めて、17歳の時に古道具屋を始めました。
やがて広大な古い農場を買い取り、内装をリフォームしてBaileysとなりました。
ベイリー夫妻の絶妙なコンビネーションが、現在の成功へと繋がったのだそうです。
マークと息子のベンがアンティークの仕入れを、インテリアデザイナーの経験があるサリーがヨーロッパの日用品を仕入れています。

「モノとの出会いが好きなんだ。いいモノは時代を越えて生き残っているから、歴史を身につけている。そんな商品は、いつ、どこで、どんな人が作ったかわかるものだよ。正直なんだ。だから僕たち売る側も正直でありたい。商品は正直であるべきだと信じるから。」

実際にたどり着いたBaileysは、期待を裏切らない素晴らしいショップでした。
広大な面積、莫大な商品量にもかかわらず、店内はきれいに清掃されていて、それぞれの商品が生きるディスプレイがされています。ひとつひとつの商品に対する愛情が伝わってきます。

ヨーロッパ各地から集められた日用品、ガーデニング用品、アンティークの家具やクロス、道具類など、無駄がないシンプルなモノばかりです。しかも良心的な値段で販売されています。スタッフはシャイな雰囲気ですが、とても感じがよく気持ちのいい接客をしてくれます。

1月のイギリス、冷たい雨が降るあいにくの天気でしたが、Baileysには沢山のお客様が集い、心地よくゆったりと寛いでいました。
僕たちも買い物を満喫した後、カフェスペースで美味しいオーガニックランチを楽しみ、気持ちのいいひとときを過ごしました。

いつの日にか、classicoもこんなショップに成長できたら....と夢見ながら、帰途につきました。


ロンドンからは車で2時間半もかかる不便な場所ではありますが、行ってみて後悔しないショップだと思います。
コッツウォルズも比較的近いので、コッツウォルズ観光を楽しみながらゆったりとイギリスを旅するのもお薦めですよ。

Baileys ~ whitecross farm, bridstow, herefordshire HR9 6JU


「ELLE DECO」 No.85 AUGUST 2006(エルデコ日本版)より、一部文章を引用いたしました。
「ELLE DECO」N0.98 OCTOBER 2008(エルデコ日本版)最新号P100~P107にベイリー夫妻の自宅等が紹介されています。


Baileys商品の一部を紹介します(手前左から 〜 奥右へ)。
kids dustpan & brush ¥2.940  ドイツの子供用お掃除セットです。上等なブラシと琺瑯のちりとりです。
cotton floor cloth ¥735  一番人気のイギリスのフロアマット。ひとり暮らしには丁度いいサイズです。
handmade herb shears ¥2.940  スエーデンの職人さん手づくりの鋏です。とても味わいがあります。
slate black board ( s / m / l ) ¥997 ~ ¥1.890  イギリスの両面使える黒板です。3サイズあります。
paint kettle ¥2.625  イギリスのペンキ用バケツです。何に使うか考えるのも楽しいです。
scented candle (fig / orange blossom / jasmine / thyme / mown grass ) ¥3.150   Baileysオリジナル、自然素材のキャンドル。
linen water ( lavender / english rose ) ¥2.625  Baileysオリジナル、自然素材のリネンウォーターです。

詳細はこちらをご覧下さい。www.vivova.jp/products/productstop.htm

| 21:00 |
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