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畠山美由紀 - わが美しき故郷よ -
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今日はクラシコ閉店後にカミさんと合流し、東京丸の内へ...COTTON CLUBで行なわれた畠山美由紀さんのライブを堪能しました。

僕がまだ代官山のG.O.D.に勤めていた頃、お昼休憩の合間などによく立ち寄っていたお店・ボンジュールレコード。何度か幾たびにそのジャケットが放つオーラに惹かれて購入したのがPort of Notesの"Complain Too Much"でした。当時僕がひとりでお店に立っていることも多かったので、僕のCDをお店のB.G.M.としてかける機会が多く、このCDは何度聴いたことか、分からない程。(今でもこのアルバムは大好きで、CDで2枚 & LPで1枚持っています。)そんな頃、渋谷クラブ・クワトロで行なわれたPort of Notesのライブを聴きにいくことができ、ますます引き込まれていきました。G.O.D.はあらかじめ希望をだせばお休みできることが多く、都合を合わせやすかったので、都内近郊で行なわれるPort of Notesのライブにはかなり足を運びました。一番印象に残っているのは那須のNASU SHOZO CAFEで行なわれたライブ。わざわざペンションに宿泊してまでも観に行ったんです。とっても素晴らしいライブ。きっと忘れることはできないでしょう。畠山美由紀さんがソロで活動する様になってからも何度かライブに足を運びましたが、僕がG.O.D.を退社してクラシコをオープンしたことで、店休日の火曜日とクラシコ閉店後の遅い時間のライブしか行けない様になってしまいました。ライブの予定をチェックしながらも、あきらめることが数多く...まあ仕方がないことですが。それでも、何度かは美由紀さんが参加するライブには行っています。クラシコ・ブログでも何度かご紹介いたしました。今回のライブは震災後に急遽決まったライブという感じでしたが、運良く情報を入手できました。20:30開演、しかも場所が丸の内と比較的近場だったこともあり、「これは行かなくては!」と思い、早めに予約をしておきました。そしてライブ当日の今日、クラシコ閉店に合わせてカミさんと合流。ふたりでライブ会場へと向かいました。地下鉄千代田線を二重橋前駅で下車し、丸の内方面へ。夜の丸の内は日曜の夜ということもあって、人影はまばら。節電の影響で照明も控えめな感じですが、それがなかなかいいんです。大人の東京...雰囲気があって素敵ですねぇ。

初めて訪れたCOTTON CLUBも大人の雰囲気。クロークにブルゾンなどを預けて係の方に咳に案内していただく。会場はそんなに広くはないし、席はほぼステージ正面に横並びで座るボックス席。ふたりともお腹が空いていたので、シーザーサラダ・コットンクラブ風やパルマ産生ハムピクルス添え、本日のカルパッチョ、パンとバゲットの盛り合わせ+エシレバター、など食事を注文。食べながら開演を待ちました。そして、20:30いよいよ開演です。ライブの構成は鬼武みゆきさんのピアノ、笹子重治さん のギター、畠山美由紀さんのヴォーカルとシンプルな構成。演奏曲は美由紀さんのオリジナル曲を中心に、ジョニミッチェル・ナイト("All I Want"、これがめっちゃよかったぁ...僕も大好きな曲です。)や昭和歌謡曲ナイトでも演奏された曲(山口百恵「いい日旅立ち」)、ボッサ・ノヴァ曲を交えたヴァラエティー豊富な内容でした。今回のライブは、東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県気仙沼市出身の畠山美由紀さんが被災地の復興支援のために考え企画されたライブ。美由紀さんのご家族は幸いご無事だった様ですが、連絡が取れるまでの間とっても不安な日々を過ごしていた様です。震災についてあまり多くを語られることはありませんでしたが、美由紀さんが故郷を想い書き記した詩「わが美しき故郷よ」の朗読、そして故郷を想って作った新曲(タイトルは不明です。)が披露されました。(この曲が一番素晴らしかったなぁ...いずれCD化されることでしょう。)アンコールも含めて1時間少々とあっという間に終わってしまった印象ではありましたが、美味しいお料理を食べながら、久し振りに美由紀さんの熱唱を聴くことができて、大満足のひとときでした。

畠山美由紀 ( vocal ) 鬼武みゆき ( piano ) 笹子重治 ( guiter )  詳細は美由紀さんのブログ"Monday Chronicle"にてご覧下さい。

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このライブによる収益の一部は、東日本大震災によって被害に遭われた方々への義援金にあてられるそうです。そして、ライブの後には美由紀さん自ら受付に立って東日本大震災義援金募金への協力を呼びかけていました。ライブでも披露された美由紀さんの詩「わが美しき故郷よ」が掲載された雑誌"SWITCH"が発売されていたので、僕も購入しようと思って並んでいたのですが、僕のちょっと手前で売り切れてしまいました。残念! さいわい僕が持っていない美由紀さんのベストアルバム"CHRONICLE"も発売されていたので、こちらを購入して美由紀さんのサインを書いていただきました。(このアルバムには、僕が大好きな曲が詰まっています。ノラ・ジョーンズの"Don't Know Why"などカバー曲も入っています。ユーミンの”翳りゆく部屋”も何だか妙に好きです。美由紀さんファンには是非お薦めです!)美由紀さんの故郷・気仙沼市と僕の故郷・釜石市は比較的近いので、美由紀さんも釜石市を訪れたことがある様です。美由紀さんとそんなの話もすることができて、とっても嬉しかったです。募金にも少しではありますが協力させていただきました。

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ライブ会場では購入することができなかった"SWITCH"ですが手に入りました。「世界を変えた3日間、それぞれの記録2011.3.11-13」と題した東北関東大震災の特集号となっています。3/11、3/12、3/13の3日間、同じ時代に生き、日本が大きく揺れ動いた3日間の中で、様々な表現者たちが、何を感じ、何を考え、何をしたのか、「3月31日以降の世界に生きる」最初の記録としての特集となっている様です。写真家の石川直樹さんが撮った衝撃的な写真からはじまり、佐野元春さんの詩、荒井良二さんの絵、大森克己さんの写真...ほかにも笑福亭鶴瓶さん、小林武史さん、山口智子さん、細野晴臣さん、曽我部恵一さん、伊勢谷友介さんの思いを綴った文章。
そして、畠山美由紀さんが故郷を想い書き記した詩「わが美しき故郷よ」が、同じく宮城県気仙沼市出身のアーティスト奥原しんこさんの素敵なイラストと共に掲載されています。大震災と津波によって失われてしまったであろう気仙沼の長閑で美しい風景。思いを巡らせると切なくなります。この"SWITCH"、僕もまだ一部しか読んでいませんが、みなさんにも読んでいただきたい!お薦めですよ。

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